B級ラジオを作っちゃえー その2

ガーデンライト・ラジオ

ホームセンターでしばしば見かけるガーデン用ソーラーライト。こんな立派なものが千円前後で買えてしまう時代なのだ。

ヘッド部分には立派なソーラー電池と単三型のニッカド電池が二本、そして照明用の白色LED と、周囲の明るさを感知して LED のスイッチングをする回路が入っている。(ソーラーパネル単体でもお買い得の価格だ。)

これを自作ラジオに使わない手はない!・・・と閃いて、大量に買い込んでしまった。この段階でラジオのコンセプトは見えていなかったが、電流は十分確保できるだろうから、スピーカーがガンガン鳴るようなラジオをとりあえずイメージした。

実際、中を分解すると 700mA/h の立派なニッカド電池が二つ入っており、電流的には十分だが、二個直列で 2.4V となると電圧的にチト低い・・・というわけで、お得意の LM501 型の1チップIC を使ったイヤフォン型ラジオを目指すことにした。

実際日光に当てて充電してみると 2.6V ぐらいの電圧が得られる。1チップICラジオの消費電力を考えると、内部放電を無視するとして二〜三週間は鳴り続ける計算になる。

まずは心臓部の白色LED 基板をどうするか・・・。デスクライトにも使えるようにそのまま置いておく手もあったが、今回はラジオ用途に割り切って、LED 基板を取り除いてしまう。 CDS や白色LED、制御用のトランジスタは大切にとっておこう。何かに使えるだろう。

取り去った基板の後にミニ・ヒューズを取り付けておく。こうすることで引き出した線がショートしても、大きなトラブルにならずに済むというわけだ。スイッチはそのまま生かすことにする。

さて・・・1チップ IC ラジオだが、web 上いたるところに出てくるお馴染みの回路なので、説明は省略させていただくことにする。(売店コーナー内に同じ回路のラジオを出しているので、そちらを参照していただこう。)

今回製作のポイントは一箇所だけ・・・電源電圧が LMF501 の 1.5V 仕様には若干高いことだ。ツェナダイオード等で安定化を図ればベストだが、今回は横着して IC の電源側に 4KΩ の抵抗を入れ、電圧降下をはかった。通常 1.5V 電源の回路では 1KΩ 程度が入っているが、これだと 100% 発振する。できれば電源側にもう一つバイパスコンを入れておいた方がよいだろう。 LMF501 は非常にゲインが高い IC なのでちょっとしたことで発振する。

今回は、この回路をどこまで小さくできるか挑戦してみた。(左下写真参照) 15mm四方の蛇の目基板に部品を詰め込んでいく。パーツを選べばさらに小さくすることが可能だろう。

回路図

基板が完成したら、同調回路やイヤフォン端子をライト台座の内側にセットする。バリコンのシャフト用に 8mmφ、イヤフォン端子用に 6mmφ の穴をあけて、内側からそれぞれのパーツを固定する。バリコンは円周の内側にネジ固定するのがむずかしいので、エポキシ接着剤で貼り付けてしまおう。

コイルは小型フェライトバータイプを使う。260pF のポリバリコンと組み合わせて使える 330μH前後のものなら何でもよい。感度を欲張ってバーの長いものを使うと、ケースに収まりきらなくなるので要注意だね。
コイルもバリコン同様、エポキシ接着剤でボディに貼り付けてしまう。

ガーデンライトの台座部は裏面にも金属の真空蒸着が施してあるものがあるので、配線がその光っている部分にふれないように注意しよう。

最後に、先に作ったラジオの心臓部を貼り付け、すべての配線を済ませる。ソーラーパネル部分からの配線は、写真では見難いが、中央部筒の奥に穴をあけ、パネルから垂直に二本の線を下ろしている。中央の筒の中で接合されている格好だが、上部キャップを外したときに線が切れてしまわないように、配線には少し余裕をもたせておこう。

所要時間3時間ほどで完成したのが左のラジオ。同調ツマミが出ベソみたいでちょっと格好悪いかも。

消費電流を計ってみたら、なんと 400μA だった。これならニッカド電池の内部放電量より少ない。わざわざ電源スイッチを外部につけないで正解だったようだ。

こんな簡単なものでも、ラジオ放送がガンガン聞こえるから不思議だ。安直なスーパー方式の ICラジオなどより感度・音質共に勝る。選択度やバンド上部での周波数リニアリティに問題があるけれど、これはストレート方式の宿命なので諦めるしかない。

イヤフォン仕様なのに、持ち運びにはやや大きいという本機だが、用途としてはベッドラジオにぴったり!おやすみ前のひとときをこんなラジオで楽しんでみませんか?

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ソーラーライト下部の延長用筒が何本も余ってしまったが、これはこれでアンプを内蔵させて、スピーカーの鳴るラジオに発展させることができる。単独でコイル巻き枠として使うのもいいね。とにかくこのソーラーライトという商品、本来の目的ではなく、ラジオ製作のための生まれてきた製品ではないかと思えてしまう。