今回製作したものは・・・

《送信機》

LED(発光ダイオード)に適当な電圧をかけてうっすら光らせた状態にします。

そこへラジカセのヘッドフォン端子などから取り出した低周波信号を加えてやると、発光ダイオードは音声の強弱によって明るくなったり暗くなったりします。この速度は非常に早く、入力信号を忠実に光の強さに置き換えることができます。

入力をどんどん大きくしていくと、光が点滅しているのが目でもわかりますが、実際はそれでは音が歪みます。プラスとマイナスが同じ強さで振幅していると差し引きが0となり、明るさの変化が目で見えたりはしないはずなのです。

《受信機》

半導体の中には、光を受けると電気が発生するもの(太陽電池など)や、抵抗値が変化するものがあります。今回はその後者に属する「フォトトランジスタ」というものを使います。

抵抗値が変化すれば、オームの法則を使った簡単な回路で、それを電圧の変化に置き換えることができます。

しかし、光の変化を与えてくれる LEDは弱い力しか持っていませんので、スピーカーで音を鳴らそうとすると、信号を増幅してやる必要があります。本機は、このセンサー部分と増幅機からできています。

《こうやって通信します》

基本的には写真のように、送信機のLEDの光が受信機のセンサーのところにあたるように向かい合わせに置きます。

本機で使ったLEDは、直視しないように警告書がついているほど明るい光を発生し、また先に凸レンズがついています。ですから、かなりの距離を通信することができます。

受信側には特に光学系の装置はついていませんので、送信機側の明るさだけが頼りです。送信側は、ラジカセのボリュームと、輝度を調整するボリュームによって、受信機側はフォトトランジスタの最適の動作点を決めるボリュームと音量のボリュームを上手に調整して、ひずみが少なく、できるだけ大きな音量が取り出せるよういろいろやってみてください。

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