重要な部品と基礎実験

 

《発光ダイオード》

熱が出ないで長持ちするランプはできないか・・・これは人類の長年の夢でした。それを可能力にしてくれたのが発光ダイオード(LED)です。

豆電球に置き換えられるほど明るいLEDも出てきていますが、明るさだけ言うならば依然としてフィラメント型の方が優れています。

LEDのすばらしいところはその反応の速さです。非常に高い周波数での変調が可能ですので、ひとつの光に複数の信号を乗っけてしまうことも可能です。(多重伝送) 今回の製作物では、アナログ変調といって、単に電気信号を光量の大小に置き換えているに過ぎません。

《送信部》

通常のLEDは1.7V前後で最高輝度に達します。乾電池2個(3V)に直接LEDをつけると、流が流れすぎてLEDがあの世に行ってしまいます。LEDと直列に100Ω程度の保護抵抗をいれ、電流が流れすぎないようにします。

またLEDに明るさの振幅変調をかける場合に、無信号時に「適当」な明るさで光るように、さらに直列にボリュームを入れています。

低周波信号は、オーディオのアンプやラジセからもらってきますが、直流成分がそれらに流れていかないように、直流カットのコンデンサをいれます。部品3点の追加で送信機は完成です!

《フォトトランジスタ》

トランジスタには3本の足があります。通常Cと呼ばれる足からEと呼ばれる足に向かって電流が流れていますが、もう一本Bという足にわずかの電圧をかけるとC⇔E間に電流がどっと流れます。この性質(増幅作用)を利用することによって、ラジオもテレビも成り立っているのです。

Bという足に電圧をかけずに光を当てるだけでもこの作用が起こります。これを利用したのが、フォトトランジスタという素子です。

リモコンの受光部分や、機械のセンサーなど多くの場所に使われています。

《受信部》

送信部と同じように保護抵抗を直列にかませて、フォトトランジスタに適当な電圧をかけてやります。そうすると明るさによってフォトトランジスタの両端に電圧の変化が出てきます。

その交流成分だけをコンデンサを通してアンプの入力端子に入れてやります。
何もしないのにブーーンというノイズが入ってびっくりすると思います。蛍光灯が点滅している(関西では1秒間に120回)のを感知しているのです。

赤外線を使ったリモコンなどをそばで動作させてみましょう。面白い音がしますよ。

メニューへ